街路交通調査の概要
1 総合都市交通体系調査
複雑で多様な都市交通問題を解決するため、道路計画と合わせて、公共交通計画、交通結節点計画、TDM施策(交通需要管理)、土地利用計画等を総合的に検討し、総合的な都市交通マスタープラン等を策定する調査を行う。
(1) | 総合的な都市交通計画を策定する調査 | 都市交通実態調査 | パーソントリップ調査 | ||
都市OD調査 | |||||
中間年補完調査 | |||||
全国都市交通特性調査 | |||||
都市交通マスタープラン等策定調査 |
- 都市交通実態調査
- ア) パーソントリップ(PT)調査
都市圏内の1日の人の動きを調べる調査で、アンケート調査により各トリップ ※ ごとの出発地、目的地、移動目的、交通手段などを把握する調査
※)トリップ:人がある目的をもってある地点からある地点へ移動した単位 - イ) 都市OD調査
都市圏内の1日の自動車の動きを調べる調査で、5年に一度実施される道路交通センサスにあわせて自動車OD調査の抽出率を高めて実施する調査
- ウ)
中間年補完調査(事業所交通調査、休日交通調査等)
パーソントリップ調査の中間年に実施する調査で、事業所の交通実態を把握する事業所交通調査や、休日の人の動きを把握する休日交通調査
- エ) 全国都市交通特性調査
- 都市交通マスタープラン等策定調査
- ・都市圏構造と将来土地利用計画
- ・道路計画(都市計画道路等)
- ・公共交通計画(地下鉄、新交通システム、LRT、バス等)
- ・交通結節点計画(駅前広場、バスターミナル等)
- ・TDM施策(パークアンドライド、時差出勤等)
- ・整備プログラム
三大都市圏、地方中枢都市圏、地方中核都市圏および地方中心都市圏の各都市圏において、総合的な都市交通マスタープラン等を策定するため、概ね10年に1度、都市圏の課題に応じた都市交通実態調査を実施する。なお、必要に応じて中間年に補完調査を行う。
5年に1度(直近では平成17年度に実施)、道路交通センサスの実施年において、全国の都市交通の特性を把握する調査で、全国から都市圏規模ごとに都市を抽出し、交通手段など、平日・休日の1日の人の動きを把握する調査
都市交通実態調査に基づき、交通実態の分析や都市圏の将来交通量予測を行い、総合的な都市交通マスタープランを策定する調査
<都市交通マスタープラン等の主な内容>
<都市交通マスタープラン等の主な内容>
(2)都市圏が抱える交通課題に対応した特定の都市交通計画を検討する調査
<課題の例>
(参考)都市交通実態調査の対象都市圏
大都市圏:東京都市圏、京阪神都市圏、中京都市圏
地方中枢都市圏:道央(札幌)都市圏、仙台都市圏、広島都市圏、北九州都市圏
地方中核都市圏:都市圏人口概ね30万人以上の都市圏
<課題の例>
- ア)新交通システム、都市モノレール、LRT等中量軌道システムの検討
- イ) 都市計画道路網の見直し検討
- ウ)市町村合併に伴う都市交通計画課題の検討
- エ) 都市交通社会実験の検討
- オ) 都心交通対策の検討
- カ) パーソントリップ調査や中間年補完調査の事前検討調査
- キ) その他(バス交通対策、駐車場整備計画、歩行者・自転車交通計画等の検討)
大都市圏:東京都市圏、京阪神都市圏、中京都市圏
地方中枢都市圏:道央(札幌)都市圏、仙台都市圏、広島都市圏、北九州都市圏
地方中核都市圏:都市圏人口概ね30万人以上の都市圏
地方中心都市圏のうち重要なもの: | 都市圏人口概ね10万人以上の都市圏のうち、一般国道及びそれに準ずるネットワークの形成など国家的見地から支援が必要な事業の検討を行うもの |
2 街路事業調査
特定の重要な街路事業について事業計画の策定を行う。
- (1)都市・地域総合交通戦略策定調査
地方公共団体が、道路管理者、警察、地元経済団体等の関係者で構成される協議会等において、魅力ある将来都市像と、その実現に必要なハード・ソフト一体となった交通施策や実施プログラム等を内容とする総合的な交通の戦略を策定するための調査 - (2)地域高規格道路調査
地域高規格道路として計画すべき路線・区間のうち、街路事業等により整備を予定している区間について、具体的な整備計画を策定するための調査
- (3)連続立体交差事業調査
連続立体交差事業の必要性が高い都市において、その都市における都市計画の総合的な検討を行いつつ、事業の緊急性を検討するとともに、都市計画決定、事業計画の作成、測量調査、総合アセスメント等を行うための調査
- (4)歴史的環境整備街路事業調査
歴史的環境と居住環境が調和した良好なまちづくりを推進する地区において、街路事業等の整備計画を策定するための調査
- (5)市街地再開発等調査
都市再開発方針2号・2項地区等において、市街地再開発事業等による老朽木造建築物等が密集する地区の整備改善を推進するため、市街地再開発事業等の事業計画モデルの作成、再開発に関する広報活動、住民の意向調査を行い、事業計画の具体化および事業実施上の問題点の究明を行うための調査
- (6)土地区画整理事業調査
緊急に整備を要する都市計画道路の円滑な整備と健全な市街地の形成を図るため、早急に土地区画整理事業に着手する必要があると認められる中心市街地、密集市街地など既成市街地および新幹線、地域高規格道路等国家的に重要な施設に係る地域 において、区画整理設計、事業計画案の作成等を行うための調査