10 情報・通信システムの整備・活用による高度情報化の推進
 
 情報通信インフラは、国民生活を支える重要な社会資本として「高度情報通信社会推進に向けた基本方針」(平成7年2月、10年11月高度情報通信社会推進本部決定)において、高度情報通信社会の構築に向けた政府の方向性が示されている。
 行政の情報化については、現在、政府において、「行政情報化推進基本計画」(平成6年12月25日閣議決定、平成9年12月20日改定)等が策定され、その推進が図られている。
 建設省においても、「建設省行政情報化推進計画」(平成7年5月30日情報政策推進委員会決定、平成10年5月28日改定)等を策定するなど、建設行政の情報化を図ってきている。
 平成10年度においては、建設本省LANと地方建設局LAN等を接続してネットワーク化する建設行政WANの本格運用を5月から開始し、9月からは、建設行政情報をインターネット上で国民に提供する建設省クリアリング(行政情報所在案内)システムの運用を開始した。
 また、12月からは、平成7年度に運用を開始した「建設本省LANシステム」(LAN回線で接続された職員1人1台パソコン環境)からのインターネットメールの利用を可能とした。
 更に、インターネットホームページを一層充実するとともに、パソコン通信による建設行政情報の提供を引き続き実施し、「電子化に対応した申請・届出等手続の見直し指針」を踏まえ、平成8年度に策定した建設省における許認可等申請手続きの電子化に係る実施計画の見直しを行った。
 平成11年度においては、コンピュータ西暦2000年問題により国民生活等に支障を来さないよう引き続き総点検を実施し、危機管理計画の策定等必要な措置を講ずる。
 また、職員のインターネット及び霞が関WANの利用環境の向上を図るとともに、省庁間電子文書交換システムを整備する。
 更に、インターネット回線容量の増強並びにホームページ及びクリアリングシステムの一層の充実を図り、国民と行政とのネットワークを強化する。
 一方、政府は、住宅社会資本の整備に伴い各種施設の適切な維持管理や効果的な運用が重要となっていることから、システム化、情報化による施設管理の効率化、高度化を推進している。
 阪神・淡路大震災を契機に、建設省では、災害時における情報収集・伝達の機能を強化するとともに、防災情報を広く国民に提供するための総合的な防災情報通信基盤として、建設省、官邸、国土庁等の中央の防災機関、都道府県、公団等の関係機関を結ぶ総合防災情報ネットワークの強化・拡充を推進している。平成10年度は、関係機関相互の多重無線回線のディジタル化、複ルート化を推進するとともに、災害現地等からの情報収集機能を充実するため小型軽量で機動性に優れた衛星通信設備(Ku-SAT等)等の整備を推進した。平成11年度においては、大規模災害時においても確実に情報の収集・提供等を可能とするため、通信ネットワークと防災情報システム等を連携した防災情報通信基盤の計画的な整備・高度化を推進する。
 また、建設省では、施設管理の高度化を図るため、河川、道路空間等を活用した施設管理用光ファイバーの整備を推進している。この光ファイバーネットワークの構築のため、技術標準の策定について取り組んできたところであるが、更に、アプリケーションの開発、光ファイバー管理システムの開発等利用面の拡充を図り、光ファイバーネットワークの高度化を推進する。
 これらの整備にあたっては、従来からその低廉化について積極的に取り組んできたところであるが、技術基準の見直し、設計手法の見直し、新技術の導入等を踏まえ、安全性や機能・性能の水準を保ちつつ施設整備の低廉化を図り、少子・高齢化社会に向けて施設管理の効率化を推進する。
 建設省では「建設省情報通信ネットワークビジョン」(平成9年7月)を策定し、高度情報通信ネットワークを活用した公共施設管理を積極的に進めることとしている。
 その際、施設管理用光ファイバー等の収容空間を民間事業者に広く開放することにより、民間事業者の高度な情報通信インフラの構築にも資することとしている。
 具体的には各地方ブロック毎に河川、道路、下水道の施設管理用光ファイバー及びその収容空間のネットワークを「地域情報通信ネットワークプラン」として公表しており、即地的な視点に立った情報通信インフラ整備を推進している。