(8)建設産業の安全対策
建設省では、建設工事における施工の安全確保を重要な課題と認識し、建設工事に伴う事故防止のため基準、要綱等を定め、建設工事の安全確保に努めてきたところである。平成4年1月には「建設省の工事安全対策」を取りまとめ、これに基づき総合的な安全対策を進めている。
また、平成5年1月には、「建設工事公衆災害防止対策要綱」を制定し、建設省直轄工事については共通仕様書に明記して遵守を義務付けるなど、発注者及び施工者に対し周知徹底を図るとともに、「土木工事安全施工技術指針」、「建設機械施工安全技術指針」、「建築工事安全施工技術指針」等の技術基準を整備し、施工現場における工事安全の充実を図っているところである。
さらに、発注者、経営者から労働者まで建設関係者一人一人が自律的に行うべき安全対策の基本方向について、平成6年3月「建設産業における総合的な安全確保のための指針」を取りまとめた。これと同時に建設産業団体による安全確保に関する行動計画の策定、ヒューマンエラーに関する検討等、自律的な安全対策、「人」に視点をおいた安全対策を積極的に推進している。なお、これは、構造改善戦略プログラムにおいて位置付けられているところである。