(2)政策評価制度の概要

 国土交通省では、評価の方式として、「事前評価」、「業績測定」、「プログラム評価」の3つを導入した。これらは、政策のマネジメントサイクルの各段階に応じて実施され、相互に有機的に関連した一体のシステムとして機能するものである。また、統合前から実施していた個別の公共事業等に関する評価についても、一層の充実を図っている。

図表I-3-22 国土交通省の新政策評価システム(マネジメントサイクル)
図表I-3-22 国土交通省の新政策評価システム(マネジメントサイクル)

1)事前評価(政策アセスメント)
 新規に導入しようとする施策(予算、税制、法律等)について、政策目標を明らかにし、それに照らして施策の必要性、有効性、効率性等を評価するもの。真に必要で効果的な政策の選択に資するとともに、導入しようとする政策の意図と期待される効果を対外的に明らかにするものである。

2)業績測定(政策チェックアップ)
 省全体の主要な政策について、あらかじめ目指すべき政策目標を設定した上で、それに対する業績を測定し、その達成度を評価するもの。予算をいくら投入したか(インプット)や、何ができたか(アウトプット)ではなく、国民生活が何がどのように改善されるか(アウトカム)に着目して、業務全般の改革を進めようとするものである。目標の達成度合いが不十分な場合には、原因分析を行って施策の改善につなげる。

3)プログラム評価(政策レビュー)
 実施中の施策について、所期の効果を上げているかどうか、結果と施策との因果関係はどうか等について、総合的で掘り下げた分析を行い、課題とその改善方策を発見するもの。実施テーマは、国土交通省の政策課題として重要なもののほか、業績評価等、他の評価結果も踏まえて選定し、計画的に実施する。

 

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