また、高規格幹線道路・地域高規格道路をはじめとする幹線道路ネットワークについては、南北に長細く、山脈や海峡により地域間の交流が阻害されている我が国の国土を有効に利用するための有効な社会資本である。しかし、例えば、日本と同程度の面積を有するドイツと比較すると、平均都市間距離でみると、我が国はドイツの約2倍となっているにもかかわらず、高規格幹線道路の供用延長については、我が国が7,843kmであるのに対し、ドイツは約11,515kmで、我が国はドイツの約3分の2にとどまっている。また、大都市の環状道路整備の遅れについては、
第1章でみたとおりである。このように、我が国の幹線道路の整備水準は、欧米諸国の水準と比較しても遅れている状況であり、引き続き我が国の国土を効率的かつ有効に利用するための高規格幹線道路等の着実な整備が必要である。
なお、公共事業改革の流れの中で、今後の着実な整備のあり方に関して整備効果と必要性、整備手法等について検討を進める。