第2節 国際的な交通ネットワークの構築

1.国際航空ネットワークの構築

(1)国際航空ネットワークの現状と課題

 第I部 でみたように、国際旅客輸送はこれまで飛躍的に拡大しており、今後も引き続き強い需要の伸びが見込まれる。国際旅客の大半が航空輸送によって担われることから国際航空ネットワークの拡充が不可欠であり、これまでも国際空港の整備や新規航空協定の締結 (注)等を通じて着実にそれが推進されてきた。
 しかし、大都市圏における国際拠点空港の整備水準は不十分で、各航空会社や諸外国からの増便要請や新規乗り入れ要請に十分対応できない状況である。このままの状態が続けば、国際交流機能の障害によって我が国の経済活動の中心である大都市圏の国際競争力が損なわれる恐れも出てくる。したがって、21世紀において我が国がグローバル社会における然るべき地位を確保するために、大都市圏の国際拠点空港機能を強化することが切実な課題となっている。

図表II-2-14 日本との二国間航空協定締結国数の推移
図表II-2-14 日本との二国間航空協定締結国数の推移





(注)現在の国際航空は、昭和19年に採択された国際民間航空条約(シカゴ条約)を基礎に、原則として関係二国間の航空協定に基づいて形成されている。

 

テキスト形式のファイルは こちら

前の項目に戻る      次の項目に進む