第3節　複数の交通機関の連携強化

1．マルチモーダルな交通体系の構築

　第I部 でみてきたように、陸・海・空にわたり、交通基盤の整備、交通サービス等のハード・ソフトが一体となった総合的な交通体系を構築することが、新しく生まれた国土交通省としての重要な課題となっている。このため、国土交通省では、｢マルチモーダル交通体系｣を構築するための取組みを推進している。ここでマルチモーダル交通体系とは、複数の交通機関の連携を通じて、利用者のニーズに対応した効率的で良好な交通環境が提供される交通体系、という意味である。
　具体的には、空港、港湾、駅等の拠点及び高規格幹線道路並びにこれらを接続する道路等の重点的な連携整備と機能向上により、スピードアップと乗り継ぎ・積み替えの円滑化を図る。これにより、我が国産業の国際競争力の強化を図るとともに、利用者が求めるドア・ツー・ドアのサービスを、環境にやさしく、適切なコストで提供することを目指す。