第3節 観光を活かした地域づくり

 国内観光は、国民にとって生活にゆとりと潤いを与えるとともに我が国の様々な地域の歴史、文化、自然に直接ふれることのできる貴重な機会である。また、地域にとって観光は、観光によるまちづくりを推進し、交流人口を増加させることにより、地域の活性化に大きく寄与するものである。特に、交流に伴う諸活動に関連する産業の裾野が極めて広いことから、観光振興は大きな経済波及効果・雇用効果を有しており、また、大都市圏域等だけでなくそれぞれの地域で取組みが可能であること等から、経済活性化や雇用の創出に非常に大きな役割を担っている。さらに、国民経済上の効果も極めて大きいものとなっている(第II部第2章第4節参照)。
 しかし、我が国においては、観光地の街並みがややもすると均一化する傾向にあり、国民ニーズの多様化、高質化に十分応えられていない状況にある。このため、それぞれの個性を表出することにより均一化した街並みを改め、観光地としての魅力を高めるようなまちづくりを推進していくことが求められている。また、観光には国・地方公共団体、観光産業といった様々な主体が関係しており、これらの関係者が地域において連携し一丸となって観光の振興を促進していくことが必要である。

 

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