(2)クリーンエネルギーの活用
北海道には天然ガス、GTL(注1)、メタンハイドレード(注2)、バイオマス(生ごみ、家畜ふん尿等)などの水素資源(メタンCH
4)が豊富に存在することから、水素をエネルギー源とする燃料電池を活用した街づくりが可能である。広域分散型社会である北海道では、送配電ネットワークを必要としない燃料電池による分散型電源が有効であり、コージェネレーションシステム
(注3)として燃料電池を活用することで、環境にやさしいまちづくりを推進することができる。ほかにも積雪寒冷地の北海道のクリーンエネルギーとしては雪冷熱エネルギー
(注4)をあげることができ、これらのエネルギーを活用した資源循環型社会の構築が待たれている。
図表II-4-20 資源循環の図
(注1)Gas To Liquidsの略。天然ガスを常温で輸送可能な液体燃料(灯油や軽油など)に変換したもの。
(注2)メタンガス分子と水分子から成る氷状の固体物質で、永久凍土の下部や深度500m程度以深の深海地層中等に存在しているもの。
(注3)一つのエネルギーから複数の有効なエネルギー(電気、熱など)を同時に取り出して利用するシステムのこと。
(注4)冬場の雪を貯雪庫に蓄えておき、夏場に冷房用などの冷熱源に活用しようとするもの。