第I部 人口の減少、少子高齢化の進展など人口構造の変化に対応した国土交通行政の展開 

(労働の質の変化)

 人口減少に伴って、生産活動は量的拡大から既存の労働力をより効率的に活用する高付加価値型生産に移行していかざるをえず、知識集約型の労働がますます重視される方向に進むことが予想される。これにより労働力の減少に伴う一人当たりの資本装備率の上昇とも相まって、主要国に比べて低いとされる我が国の労働生産性の上昇が期待される。また、技術革新を担う若者の減少は、生産性を低下させるとの議論がある一方、少子化により少人数、高密度の充実した教育が可能となり、労働の質はむしろ向上するとの見方もある。

 
図表I-2-3-8 労働生産性の国際比較(1999年)

日本の労働生産性は、約4万8千ドルであるのに対し、アメリカは約6万9千ドル、イタリアは約6万4千ドル、フランスは約5万7千ドル、ドイツは約5万4千ドルである。
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