第I部 人口の減少、少子高齢化の進展など人口構造の変化に対応した国土交通行政の展開 

(全要素生産性の向上)

 全要素生産性(TFP)の上昇はさまざまな要因による生産の効率化によってもたらされる。例えば生産や人、モノの移動といった経済活動を支える社会資本の充実は、経済システムの効率化を通じて生産性を向上させる。また、労働力とTFPの関係について、労働投入量の伸びが低いほど生産性の伸びが大きくなるとの分析もある。これは労働力をより効率的に活用する必要性から、生産性が高く競争力のある産業や企業のシェアが高まるためとされる。技術進歩の例としては、1990年代からの米国のIT革命の進展が生産性を大幅に向上させたことも指摘されている。経済活動のグローバル化が進み、東アジア諸国との連携が緊密化する一方で、国際競争力の低下が懸念されており、経済の活力を維持するためにも、ITなどの技術革新や社会資本整備、規制緩和等を通じて経済社会全体の効率性や国際競争力をこれまで以上に高めていく必要がある。
 
図表I-2-3-17 我が国都市の国際競争力低下


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