第I部 人口の減少、少子高齢化の進展など人口構造の変化に対応した国土交通行政の展開 

2.財政への影響

(厳しい財政状況)

 我が国の財政状況は、1990年代以降、国・地方とも公債発行残高が急増し、財政収支の赤字が拡大するなど急速に悪化している。この要因としては、累次の景気対策や社会保障関係費の増大による歳出の増加、景気の低迷や減税の実施による税収の減少等が指摘されており、これらの複合的な要因が相まって現在の厳しい財政状況をもたらしているといえる。今後も人口減少下において、経済成長の伸びがかなり低いものと予測される一方、高齢化による年金、医療関係の支出の増加も見込まれることから、厳しい財政状況が続いていくことを覚悟する必要がある。

 
図表I-2-3-20 政府長期債務残高と財政収支の対GDP比推移

GDPに占める政府長期債務残高は、1993年度の68.3%から段階的に上昇し2002年度予算においては139.6%となっている。GDPに占める財政収支の割合は、96年度まで減少したあと97年度に上昇に転じたが、99年度まで再度減少した。99年度以降はほぼ横ばいで推移し、2002年度予算においては-7.3%となっている。
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