第I部 人口の減少、少子高齢化の進展など人口構造の変化に対応した国土交通行政の展開 

コラム・事例 バリアフリー化大型ノンステップバスの試作車の開発

 国土交通省では、バスメーカー4社と共同で、バリアフリー化大型ノンステップバス試作車の開発を行いました。これは、今後、公共交通機関の利用者の利便性を高め、交通バリアフリーをより一層推進することが必要であることから、バリアフリーに対応したバスの標準仕様の検討等を進めることにより、バス車両の製造コストの削減等を図り、その普及に資することを目的として開発したものです。
 本試作車の主な特徴としては、1)乗降時に車高を下げるニーリング機能を設け、車いすでも楽に乗車できるようにしたこと、2)車内の車いすスペースには、素早く着脱できる固定装置を設置したこと、3)優先席は、高齢者の方が立ち上がりやすい高さとしたこと、4)降車ボタンを押しやすい位置に設置したこと、5)ベビーカーでも通りやすいよう通路を広くしたこと等が挙げられますが、試作車を開発したことにより、新たな技術的な課題やより利用者に配慮した工夫等についての検討課題も明らかとなりつつあるところです。
 国土交通省では、本試作車をもとに、学識経験者、高齢者団体や身体障害者団体等の利用者、自動車メーカー、バス事業者等幅広い関係者から評価等を頂き、バス車両の標準化に向けた検討等を進め、交通バリアフリーの推進に努めていくこととしています。
 


 


 



 

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