第II部 国土交通行政の動向 

(3)最近の主な事故に対する再発防止策

 平成14年2月22日、JR九州鹿児島線海老津駅〜教育大前駅間で、異音を感知し点検のため停車していた先行列車に、無閉そく運転中の後続列車が追突し、134名が負傷する重大な事故が発生した。
 後続列車は停車列車の手前の閉そく信号機(停止信号)で一旦停止した後、無閉そく運転(速度15km/h以下)を開始したが、停車列車の先の閉そく信号機(進行信号)の情報を中継する信号機を見て加速したため、衝突に至ったものである。
 この事故を受け、全国の鉄道事業者に対し、無閉そく運転を行う場合の一層の安全向上策を講ずるよう指導を行った結果、現在では、無閉そく運転中の速度超過を防止できる機能を持つATS等を備えていない事業者は全て「線区内の列車の運行状況を把握する運転指令の指示を受け、運行を開始する」方式に移行した。
 なお、この事故の詳細な原因等については、航空・鉄道事故調査委員会が調査を行っている。

 

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