第II部 国土交通行政の動向 

第4節 豊かで美しい自然環境を保全・再生する国土づくり

 我が国は、南北に長く、地形の起伏に富むうえ、四季の変化も相まって多様で豊かな自然環境を有しているが、ここ数十年の間に、身近な存在であった動植物までが絶滅危惧種になるなど、豊かな自然環境が損なわれつつある。このため国土の自然環境を保全するのはもちろんのこととして、過去に失われた自然環境を積極的に再生・修復することが求められるようになってきている。
 このような背景のもと、平成14年12月に自然再生推進法が成立している。この法律は、河川、湿原、干潟、藻場、里山等を保全、再生、創出することを目的に地域住民、NPO等の多様な地域の主体が自然再生に取り組む枠組みを定め、自然再生を推進するものである。
 国土交通省では、平成14年度に蛇行した河川の復元等を行う「自然再生事業」及び公園緑地整備による植生回復を行う「自然再生緑地整備事業」を創設するとともに、干潟・藻場の再生等を行う「海域環境創造事業」を推進することとしており、地域住民、NPO等との連携を図りながら、豊かで美しい自然環境を有する国土の形成を目指している。
 
<豊かな自然環境>



 

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