第II部 国土交通行政の動向 

4.新たな化学物質問題等への対応

(1)ダイオキシン類問題への対応

 建設廃棄物のリサイクルの推進、国の公共施設における廃棄物の発生抑制、適正処理等に取り組んでいるほか、河川や港湾における水質・底質に関する実態調査等を行い、監視計画・汚染除去方策等の対策のあり方について検討を進めている。底質に含まれるダイオキシン類について、新たな環境基準が定められたことを受け、底質におけるダイオキシン類対策に関する総合的な観点からの指針を平成14年度中に策定し、これを周知することで、全国で底質ダイオキシン類対策の推進を可能とする。さらに、底質に含まれるダイオキシン類について、基準値を超える底質を除去するために対策事業を推進するほか、ダイオキシン類を含んだ浚渫土砂を大量に処理する技術の確立を図る。
 監視対象としている事業場から海洋へ排出される水が排出基準を遵守しているかの確認をするために、ダイオキシン類の分析を実施してダイオキシン類による海洋の汚染度をモニタリングしている。また、排出基準を遵守していない事業場に対しては直ちに厳正な取締りを実施し、ダイオキシン類による海洋の汚染を防止することにしている。

 
図表II-7-6-1 ダイオキシンを含む浚渫土砂処理技術の例

港湾におけるダイオキシン処理は浚渫から中間処理を経て、溶融を行い、無害化されたスラグを出すという処理システムがある。

 

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