第I部 活き活きとした地域づくりと企業活動に向けた多彩な取組みと国土交通施策の展開 

1.意識の醸成と共有

(創造的な変革意識への進展)

 地域の将来について漠然とした不安や危惧を持つ多くの人の中から、地域の行政の長や職員、商店主、住民の一人などがまず声にすることが、活き活きとした地域づくりの契機となる。
 不安や危惧は、一般に苦情や不満のかたちとなって現れることが多い。しかし、問題意識を語り合い、また、他地域の取組み、行政の施策や事業等の情報が、マスコミの報道、行政の広報、地域の情報紙や所属団体の機関誌等で伝えられることにより、そうした中から地域をより良くしたい、地域のために自分達は何ができるかという思いが生まれている。
 企業の技術・商品・サービス開発の事例を見ても、リーダーの感じる危機感を背景とした明確なリーダーシップのもとになされる行動によるほか、社内の誰かが環境問題の重視など社会経済情勢の変化や規制等の行政施策の動向、顧客の声などを背景に、自らの産業や企業の将来への危機意識や新たな事業機会の到来を声にし、それが内発的な取組みへとつながっている。

 

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