第3節　集中

(企業の得意分野への集中的な投資)

　競争市場においては、高度な技術・商品・サービスを他に先駆けて提供することによって、より有利に競争力を確保することが可能となる。一方、社会経済が成熟化する中で企業の経営資源を各分野に配分することは困難になってきている。このため、企業の独自の技術・商品・サービスを活かし、企業自身が得意とする分野へ限られた資金や設備、人材を集中的に投資することにより、企業の更なる発展が生まれている場合がある。したがって、企業は、社会経済情勢や我が国産業の成熟化を背景に、自社の持ち味が活かせる得意分野を選択し、市場占有率の上昇を図るため、限られた経営資源を集中的に投資し、その業界で独自の地位を確保している。この際、明確な目標に向けて適確なリーダーシップの下に効果的に資源を投入していく必要がある。