第II部 国土交通行政の動向 

(3)在来幹線鉄道の整備

 広域的な地域間の連携の強化や地域の活性化に資する高速輸送体系を形成するため、線路の線形改良等、既存の鉄道施設を最大限に活用した、在来幹線鉄道の高速化を図っている。具体的には、2005年日本国際博覧会(愛知万博)の観客輸送にも資するため、愛知環状鉄道線の一部複線化等を行っている。さらに、日豊線、宇野線・本四備讃線について立体交差化等の踏切対策や駅周辺整備等沿線のまちづくり事業と連携した高速化事業を実施し、相乗的な沿線地域の活性化を図っている。
 また、既存の鉄道施設を有効に活用しつつ広域的な鉄道ネットワークを形成するため、既設駅構内の改良工事等を実施し、鉄道路線間の相互直通運転化を図っている。具体的には、阪神西大阪線の延伸(西九条〜難波間)と併せて、阪神本線と西大阪線との接続駅となっている尼崎駅の配線変更等を行うことにより、阪神本線・西大阪線や近鉄奈良線の神戸方面から奈良方面への乗換なしの移動を可能としている。

 
図表II-6-2-8 幹線鉄道高速化事業一覧

幹線鉄道高速化事業により、例えば奥羽線東京、山形間は42分短縮、石勝線・根室線札幌、釧路間は45分短縮、豊肥線博多、肥後大津間は18分短縮など高速化が進められている。
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図表II-6-2-9 乗継円滑化事業の具体例(阪神本線・西大阪線と近鉄奈良線の相互直通運転化)

乗継円滑化事業の具体例としては、阪神西大阪線の延伸と阪神本線と西大阪線の接続駅となっている尼崎駅配線変更などを行うことによって、相互直通運転化を図っている。

 

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