第I部 東アジアとの新たな関係と国土交通施策の展開 

(日本のODA)

 我が国の政府開発援助(ODA)は、道路、港湾、発電所、上下水道等の経済社会基盤の整備を通じて、東アジア諸国・地域における生活水準の向上と経済成長に大きな役割を果たしてきた。2003年度(平成15年度)の我が国の資金協力(注1)の状況を見ると、全体の58.4%が東アジア諸国・地域に対するものとなっており、道路、鉄道、港湾、ダム等の国土交通関連分野は東アジア諸国・地域に対する資金協力の22.0%を占めている。
 国土交通分野のODAの東アジア諸国・地域における基盤整備への貢献として、例えば、インドネシアではジャワ幹線鉄道の複線化部分の約50%が、韓国では全国の下水処理施設の56%が、タイではバンコクのチャオプラヤ川に架かる17橋(整備中を含む)のうち14橋が、フィリピンでは主要な22の洪水対策事業の全てが、我が国のODAの支援により建設されている(注2)


(注1)有償資金協力(借款契約ベース)と無償資金協力(JICA実施促進分。交換公文ベース)の合計
(注2)外務省「政府開発援助白書(2004年版)」による。

 

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