第I部 東アジアとの新たな関係と国土交通施策の展開 

3 災害・事故・テロ等の発生

 一部の東アジア諸国・地域においては、都市化の進展や、基盤整備の遅れなどにより災害への脆弱性が高く、東アジアが世界の中でも多雨・地震多発など自然災害が発生しやすい地域であることとあいまって、大きな被害が発生している。2004年(平成16年)12月にインドネシア・スマトラ島沖で発生した大規模な地震とこれに伴う津波が東南アジアや南アジアをはじめとするインド洋沿岸諸国に甚大な被害をもたらしたことは記憶に新しい。
 また、マレーシアのジョホール水道におけるケミカルタンカー座礁事故、シンガポールにおける貨物船とタンカー衝突事故等、海難事故・油流出事故等の事故が発生しており、深刻な被害をもたらしている。
 さらに、世界的にテロの発生が懸念されている中、東アジア諸国・地域においても同様にテロの発生が懸念されており、例えば、インドネシアのバリ島やジャカルタでテロによるとみられる爆発が発生している。また、東南アジア周辺海域における海賊事件も依然多発している。

 
図表I-2-3-8 東アジア諸国・地域で発生した主な自然災害

1900年から2002年3月までに東アジア諸国・地域で発生した主な自然災害を見ると、中国を始め、フィリピンやベトナムなどで、死者・行方不明者1,000人規模の災害が発生している状況が分かる。
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図表I-2-3-9 世界の震央分布(1990〜2000年)

世界の地震の震央分布を世界地図に書き込むと、日本と東アジア諸国・地域を震源とする地震が多いことが分かる。

 

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