第II部 国土交通行政の動向 

(5)IT化による既存ストックの管理の高度化

 IT技術を活用した公共施設管理・危機管理の高度化を実現するため、防災関係機関との高速情報通信の基盤となる光ファイバ網の構築を進めている。
 さらに、公共施設管理用光ファイバと監視カメラ(CCTV)、斜面監視GPS等各種情報通信システムを組み合わせ、公共施設の適切な維持管理や効果的な運用を図っている。具体的には、地震時の橋梁の被害状況、通行規制区間、法面(のりめん)、雪崩等の状況を即時に把握するなど災害時の管理の高度化を進めている。
 また、水門、排水機場等の管理の遠隔操作や河川の流況、火山地域等の遠隔監視のための施設整備を推進し、河川等の管理の高度化を図るとともに、下水処理場、ポンプ場等の施設間を光ファイバ等で結び、遠隔監視・操作で下水道管理を行っている。
 さらに、海岸の状況を把握するシステムを構築するための光ファイバ網の整備、CCTV等の施設の整備を図っている。また、迅速・的確な海象情報の収集や海岸利用者等への安全情報の早期提供を行うとともに、水門等の施設を迅速かつ一元的に操作し津波・高潮被害の未然防止を図る津波・高潮防災ステーションを整備している(平成15年度末現在9地域供用)。

 
図表II-6-1-17 津波・高潮防災ステーションのイメージ図

潮位計による津波・高潮の観測情報を収集するとともに、気象台からの津波・高潮警報・注意報・予測情報を海岸利用者等へ情報伝達する。併せて、水門などを遠隔に操作し津波・高潮被害の未然防止を図る津波・高潮防災ステーションを整備する。

 

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