第II部 国土交通行政の動向 

コラム・事例
港湾が支える地域経済再生〜大分県中津港〜

 大分県中津港の多目的国際ターミナルが、平成16年11月に供用を開始しました。多目的国際ターミナルとは、ばら貨物からコンテナ貨物まで多様な荷姿の貿易貨物を取り扱うターミナルです。
 この中津港に隣接する地域に、自動車の大量輸送に適した港を求めていた自動車メーカーが大規模工場を建設しました。年間15万台の生産を目指した新工場が平成16年12月から生産を開始しています。新工場は中津港に隣接しているので、海上輸送を重点にしています。当面は完成車の国内輸送が主ですが、将来的にはアジアとの部品輸出入や完成車輸出にも活用していくこととされています。
 自動車工場の進出を機に関連企業の進出が始まることや運送業等の周辺産業の活性化が見込まれるため、民間投資額は約1,000億円、雇用創出効果は約3,500人とも言われており、大きな経済波及効果が期待されています。このように、多目的国際ターミナルは地域経済の活性化に大きな役割を果たすものです。

 

▲多目的国際ターミナルと自動車工場


 

テキスト形式のファイルはこちら

前の項目に戻る     次の項目に進む