第I部 安全・安心社会の確立に向けた国土交通行政の展開 

(4)高層建築物における被害の発生

 都市部では土地の高度利用が進み、高層建築物が増加している。これに伴い、平成17年3月の福岡県西方沖を震源とする地震により事務所ビルの窓ガラスが割れ路上に落下した事例や、同年7月の千葉県北西部を震源とする地震によるエレベーターの運転休止によって人が長時間閉じ込められた事例等、高層建築物における被害が生じている。地震により窓ガラスが割れ、路上に落下した建築物は、地震による窓ガラスの落下防止対策として「建築基準法」による措置を行った昭和53年以前の建築物であった。一方、エレベーターの運転休止による閉じ込めについては、運転休止及び閉じ込め発生箇所が多数かつ広範囲であったため、復旧・救出に多大な時間を要したという問題を提起した。
 以上を踏まえ、高層建築物における安全対策を推進する必要がある。

 
図表I-2-3-7 東京都における高層建築物数の推移

東京都における高層建築物は、1975年以降、増加傾向にある
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