第I部 安全・安心社会の確立に向けた国土交通行政の展開 

第7節 有害物質の危険性への対応

 有害物質の危険性に対応し、国民の安全・安心を確保するためには、適切な環境リスク対策を講じるとともに、今般のアスベスト問題における反省すべき点を踏まえた対応が重要である。

 有害物質については、健康等への被害を未然に防止することが重要である。そのため、今後、「予防的アプローチ」の考え方に基づく対応を行う必要がある。その際、生命・身体に係る法令上の禁止措置については、世界的な動向を見ながら実施するという考慮が必要である。
 また、広範に使用される物質については、その影響も国民生活や経済活動の様々な局面に及び、関係省庁も多岐に渡るが、アスベスト問題における過去の関係省庁の連携は必ずしも十分でなかった。以上のことを踏まえ、こうした問題についての関係省庁間の連携を確実なものにするため、化学物質の有害性等に係る新たな知見について、関係省庁が情報交換や意見交換を行うとともに、個別物質についての検討が必要となった場合には、その連絡、調整を行うことを目的とする連絡会議等において検討していく。

 

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