第II部 国土交通行政の動向 

(2)円滑な道路交通の実現

 CO2排出削減目標の確実な達成に向け、定量的な削減効果を含めた具体的施策を盛り込んだ「道路施策におけるCO2削減アクションプログラム」を策定している。同プログラムに基づき、環状道路等の幹線道路ネットワークの整備、交差点の立体化、踏切道改良等のボトルネックの解消、高速道路利用の促進、路上工事の縮減による渋滞の緩和、ETC等の高度道路交通システム(ITS)の推進等の道路施策を実施することにより、2010年までに約800万トン-CO2/年を削減することとしている。

 
図表II-7-1-4 CO2削減アクションプログラムの施策体系

二酸化炭素削減アクションプログラムの施策体系として、ひとつめに、人と車の関わりかたの再考として、個々人の自動車利用パターンの適正化、公共交通のシステム改善と運用改善、エコドライブの推進、荷主・物流事業者と一体となった施策の取り組みがある。ふたつ目に渋滞がなくスムーズに走れる道路の実現として、首都圏三環状道路の重点整備、所要渋滞ポイント及びボトルネック踏切の対策、車道幅員の減少や流入抑制による人に優しい道路の実現、高速道路利用の促進、路上工事の縮減がある。みっつ目に、道路空間の活用・工夫による二酸化炭素の削減として、道路緑化の推進、保水性舗装等の導入促進、道路空間における新エネルギーの活用がある。よっつ目に、自動車交通の運用の効率化として、高度道路交通システムの活用等による道路交通情報の提供の充実、路上駐車対策の推進がある。

 

テキスト形式のファイルはこちら

前の項目に戻る     次の項目に進む