第II部 国土交通行政の動向 

(3)バラスト水中の有害水生物問題への対応

 船舶のバラスト水(注)中に混入するプランクトン等の各種生物が、バラスト水の排出に伴って本来の生息地でない場所に移動することにより、生態系に有害な影響を与え、人の健康や経済活動に被害をもたらすとされている。これに対し世界的に統一した規制の枠組みの必要性から、IMOにおいて、バラスト水の管理規制条約実施のための国際的な規制の作成が行われており、平成17年7月には処理装置の認証手続等条約実施に必要な一部の指針が採択された。
 我が国は、海洋環境への影響に関する調査及び国内における処理装置の認証体制整備の検討、バラスト水を積載しなくても安全に航行することが可能な船型(ノンバラスト船型)の開発等を進めている。


(注)タンカー等の船舶が空荷のときに安全確保のため、重しとして積載する海水

 

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