コラム 住宅版エコポイント制度の創設
現在、日本のエネルギー起源CO2排出量のうち、住宅に関係する家庭部門の割合は、14%(全体の1/7)となっています。2020年に温室効果ガスを1990年比で25%削減するという目標の実現のためには、住宅の省エネ性能を向上させ、家庭部門のCO2排出量を大幅に削減する必要があります。
「明日の安心と成長のための緊急経済対策」において『住宅版エコポイント制度』の創設が盛り込まれました。『住宅版エコポイント制度』とは、エコ住宅の新築やエコリフォームを行った場合にエコポイントを取得し、様々な商品やサービス、環境寄附にポイントを交換することができる仕組みです。
新築については、省エネ基準(平成11年基準)に適合する木造住宅やトップランナー基準相当の住宅がポイント発行の対象となります。
リフォームについては、複層ガラスなど断熱性の高いガラスに交換するなどの窓の断熱改修や外壁等の断熱改修、及びこれらと併せて実施するバリアフリー改修(手すりの設置、段差解消、廊下幅等の拡張)が、ポイント発行の対象となります。
『住宅版エコポイント制度』の実施により、エコ住宅の新築やエコリフォームが実施され、住宅の省エネ化が促進され、住宅部門でのCO2削減効果を一定程度押し上げることが見込まれます。また、省エネ性能の高い住宅への取り組みに対する国民の関心が高まり、将来にわたるCO2削減に大きく寄与することや関連する産業分野の活動が活発化することが期待されます。