第5節 復興事業の円滑な施工の確保

第5節 復興事業の円滑な施工の確保

 被災地の復旧・復興事業の実施において、競争入札に付しても入札者がいないといった入札不調案件の増加傾向が見受けられ、事業における円滑な施工の確保が課題となっている。このため、国土交通省では、平成23年12月に設置した「復旧・復興の施工確保に関する連絡協議会」や25年3月に開催した「復興加速化会議」等の場を通じて、国、被災地の地方公共団体等の関係者において情報交換や意見交換を行い、不足する人材や資材を確保するための取組みや契約予定価格について実態を反映した適切な水準に設定するための取組みを進めている。具体的には、復興まちづくり事業のスピードアップを図る方策としてCM方式注1の導入や、被災地で不足する技術者等を広域的な観点から機動的に確保する方策として、復興JV制度注2の導入を進めている。


注1 コンストラクション・マネジメント方式。コンストラクションマネージャー(CMR)が、技術的な中立性を保ちつつ発注者の側に立って、設計・発注・施工の各段階において、設計の検討や工事発注方式の検討、工程管理、品質管理、コスト管理等の各種のマネジメント業務の全部又は一部を行う方式
注2 地域における雇用の確保を図りつつ、被災地において不足する技術者や技能者を広域的な観点から確保するため、被災地域と被災地域外の建設企業が共同企業体を結成することにより、復旧・復興工事の円滑な施工を確保することを目的とする制度を試行


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