第6節 交通政策の推進

第6節 交通政策の推進

 交通とは、人又はモノが空間を移動することである。人は、人の交流を通じて、また、モノの交易を通じて、文化を構成する知恵や技術等を豊かにし、また、向上させることで、人類の繁栄に寄与してきた。この意味において、人にとって交通は、単なる手段にとどまらず、人が人間生活において文化的に、また、未来に向かって創造的に生きていく活力の源泉と言える。
 一方で、交通政策は、大きな転換期を迎えており、国際競争の激化や人口減少・少子高齢化の進展、地球温暖化の防止に関する取組みの必要性の増大といった交通を取り巻く社会経済情勢は著しく変化しており、東日本大震災の発生も受け、災害に強い国土・地域づくりが求められるなど、交通に関し、様々な課題が生じている。例えば、我が国経済の再生を支える国際交通・幹線交通のネットワーク強化や災害時の代替性・多重性の確保等が喫緊の課題となっている。また、地域公共交通に関しては、その維持が困難になるなど、危機的状況となっており、その確保により地域社会を維持・活性化することが求められている。
 以上を踏まえ、多様な関係者の連携・協働により、交通政策を推進する枠組みとしての法整備の検討を進めている。


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