第3節 産業の活性化

コラム 「北海道国際輸送プラットホーム」の構築 〜北海道産品の海外輸出促進に向けた取組み〜

 北海道の農水産品・食料加工品といった道産品は、アジア各国においても非常に高い評価を得ているものの、ニーズは小口かつ多種多様であることが多く、さらに輸送には冷蔵や冷凍等温度管理が必要です。しかし、道内では、効率的に冷蔵・冷凍の小口混載輸送サービスを行う物流機能や、多品種多頻度需要に応じた商取引サービス等の商流機能が不足し、輸出機会を逃している状況にあります。
 こうした物流・商流双方の課題に取組み、道産品の輸出拡大・物流効率化を図るため、国土交通省北海道開発局は、平成23年9月、札幌大学と「国際物流を通じた道産品輸出促進研究会」を発足しました。同研究会では、冷蔵・冷凍貨物の小口混載輸送サービス等、道産品を直接かつ安定的に輸出できる仕組みである「北海道国際輸送プラットホーム(HOP)」を提案しています。
 この考え方に賛同した民間物流企業も参加し、24年9月より、香港・シンガポールに向けて、航空便によるサンプル輸送事業や小口冷凍・冷蔵輸送サービスを開始しています。さらに海上便についても、冷蔵・冷凍品を混載できる輸送や鉄道コンテナで国際海上輸送をする検討を行っています。
 同研究会では、5箇年計画でHOP完成を目指しており、関係機関と協力の下、取り組んでいきます。

 
北海道国際輸送プラットホーム(HOP)の図

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