第1節 ユニバーサル社会の実現

3 高齢社会への対応

(1)高齢者が安心して暮らせる生活環境の整備

 バリアフリー化された公営住宅等の供給とライフサポートアドバイザーによる日常の生活相談、緊急対応等のサービスを併せて提供するシルバーハウジング・プロジェクトを平成23年度までに882団地(23,679戸)において実施している。
 また、高齢者等居住安定化推進事業において、先導的な高齢者等向けの住まいづくり・まちづくりに関する取組み等を支援しているほか、公的賃貸住宅団地を地域の福祉拠点として再整備することに取り組んでいる。このほか、グループホーム注1等、福祉、介護等と連携した新たな住まい方に対し、公的賃貸住宅を活用した支援を行っている。

(2)高齢社会に対応した輸送サービスの提供

 高齢者や障害者等の移動制約者の病院・施設への通院等の需要に対応するため、福祉タクシー注2導入の促進を図っており、平成23年度末現在15,092両が運行されている。また、地域公共交通確保維持改善事業費補助金を活用し、地域で必要と認められた福祉タクシー車両導入の支援とともに、24年度から高齢者等を含む様々な人が利用しやすいユニバーサルデザインタクシーについても国の認定を受けた標準仕様の車両に対して自動車重量税・自動車取得税の特例措置を実施している。さらに、改正「道路運送法」に基づき、地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保するため、バス事業者やタクシー事業者による対応が困難であり、地域の関係者が自家用有償旅客運送の必要性について合意した場合に、市町村による市町村運営有償運送やNPO等による福祉有償運送や過疎地有償運送を可能とする登録制度が施行されており、23年度末現在、2,959団体において実施されている。


注1 高齢者、障害者等が自立して地域社会で生活するための共同住居
注2 車いすや寝台(ストレッチャー)のまま乗降できるリフト等を備えた専用のタクシー車両や、訪問介護員等の資格を有する者が乗務するタクシー車両


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