第2節 国際協力・国際連携の取組みを通じたイニシアティブの発揮

コラム 韓国・釜山にて第4回日中韓物流大臣会合の開催

 日中韓三国は、2006年(平成18年)より2年おきに開催している日中韓物流大臣会合等の政府間対話を通じ、シームレスで環境にやさしい物流システムの実現に向け、相互に協力した取組みを行っています。
 2012年(24年)7月には、韓国・釜山において第4回日中韓物流大臣会合を開催しました。同会合において、1)シャーシ注1の相互通行の一層の推進、2)北東アジア物流情報サービスネットワーク注2の機能充実、3)パレット注3等の物流資材の標準化の一層の推進、4)日中韓三国間のグリーン物流に係る協力の強化の4点をはじめとする今後の物流協力の方向性について日中韓三国間で合意し、共同声明注4を発表しました。同会合の合意に基づき、日韓両国が協力して、両国間において両国のシャーシがそれぞれ相手国の現行法令の適用を受けて相互通行するパイロットプロジェクトを実施しております。
 また、同会合に併せて民間企業や研究機関等が参加するセミナーが開催されました。セミナーでは、日中韓三国の民間企業が、シャーシやRORO船注5を利用した北東アジアにおけるシームレス物流の構築等、日中韓三国における物流の発展に向けた提案について発表しました。

 
コラム:韓国・釜山にて第4回日中韓物流大臣会合の開催の図


注1 動力を持たない被牽引車両
注2 日中韓がそれぞれ構築している港湾の物流情報システムを相互接続し、日中韓の港湾間の船舶の入出港情報、コンテナの動静情報等をインターネット上で一元的に幅広く把握できるようにする取組み
注3 荷役時に、梱包・集約された複数の貨物を、機械を用いて効率的にコンテナに搬出入する際に必要な荷台
注4 共同声明の概要については、以下のウェブサイトで公表
   http://www.mlit.go.jp/common/000217815.pdf
注5 シャーシなどの車両を収納する車両甲板を持つ貨物船


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