第3節 多国間・二国間交渉・連携等を通じた取組み

1 経済連携・国際機関への対応

(1)世界貿易機関(WTO)への対応

 WTOドーハ・ラウンド交渉において、一層の貿易自由化を目指し、我が国は、サービス貿易交渉において、海運・建設分野における複数国会合の議長を務めるなど、各分野における交渉に積極的に参加している。平成24年初頭からは、ドーハ・ラウンド交渉全体が停滞する中で、日本を含む有志国は、21世紀にふさわしい新サービス貿易協定の策定に向けた議論を並行的に進めてきた。また、政府が行う調達に関する規律を設けている政府調達協定(GPA)については、手続の透明性の確保と市場参入の拡大を図ることを目的とした改正交渉が、23年12月に行われたWTO/GPA改正交渉関係閣僚会合において妥結した。

(2)EPA/FTA(経済連携協定/自由貿易協定)締結への対応

 我が国は、アジア・太平洋地域、東アジア地域、欧州などとの経済連携を戦略的に推進することとしている。平成25年3月時点では、世界の国・地域と13のEPA/FTAが発効している。このような協定の中で我が国の運輸、建設業等の国際競争力の強化及び海外展開の推進の観点から、相手国における外資規制の撤廃・緩和等のサービス分野の自由化、相手国の政府調達に関する市場開放及び参加機会の拡大を推進するとともに、人的交流拡大の観点から、相手国との観光分野における二国間協力にも取り組んでいる。


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