■3 地方創生に資する観光地域づくり及び国内観光の振興
(1)国際競争力の高い魅力ある観光地域の形成
特定のテーマをもって国内外に訴求する際立った魅力をもつ観光地域を創出するため、「観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律」に基づき、滞在交流型観光に対応できる区域として整備を促進する「観光圏」について、平成27年度は香川せとうちアート観光圏等3観光圏を認定及び事業実施を支援した。
また、複数の都道府県を跨って、テーマ性・ストーリー性を持った一連の魅力ある観光地を、交通アクセスも含めてネットワーク化して、外国人旅行者の滞在日数に見合った、訪日を強く動機づける「広域観光周遊ルート」の形成を促進し、海外へ積極的に発信するため、27年度には全国7つのルートを認定し、地域の取組みを支援した。
図表II-3-2-2 認定した広域観光周遊ルート
(2)観光資源を活かした観光地域づくりの支援
我が国が世界に誇る歴史的景観、美しい自然、海洋資源、豊かな農山漁村、魅力ある食文化等の豊富な観光資源を活かし、旅行者の様々なニーズに魅力ある観光地域づくりが必要である。
このため、平成27年度には地域の観光資源を活かした地域づくり施策と、受入環境整備や二次交通の充実等の観光振興のための施策を一体で支援することとした。この事業を活用し、佐賀県有田町の有田焼を活用した産業観光や、群馬県富岡市の富岡製糸場を核とした滞在型観光など、全国30地域における観光地域づくりの支援を行った。
また、全国に広がった「道の駅」は、約8割が観光案内所を有し、地域を訪れた人が最初に訪れるゲートウェイとなり、着地型観光の受入基地としても機能する。27年度は、道路情報の提供やインバウンドも含めた観光案内を充実するため、無料公衆無線LAN(道の駅SPOT)の整備や、観光庁と連携した観光案内所の設置を行った。さらに、27年度より、観光地に隣接する又は観光地へのアクセス道路の入口となる交差点にある交差点名標識に観光地名称を表示することにより、旅行者にとって観光地へのわかりやすい案内となるよう改善に取り組んでいる。