第2節 自然災害対策

コラム 平成27年9月関東・東北豪雨による土砂災害

 台風第18号及び第17号等による大雨により、全国17都県で177件の土砂災害が発生した。栃木県鹿沼市日吉町では、住宅裏の斜面が崩壊し、死者1名等の被害が発生した。栃木県日光市芹沢地区では、8渓流9箇所において土石流が発生し、人家全半壊7戸、地区唯一の避難経路である市道芹沢線が分断され、住民25名が一時孤立するなどの被害が発生した。
 同地区において、滝向沢では、人家が全壊するなど甚大な被害が生じた。一方、事前に砂防堰堤が2基整備されていた田茂沢では、土石流に伴う土砂や流木を砂防堰堤が完全に捕捉し、下流集落への被害を未然に防止した。
 
○位置図
○位置図

 
○砂防堰堤の効果
○砂防堰堤の効果

 なお、国土交通省は、災害発生直後から氾濫した土砂を撤去し、孤立集落の早期解消に繋げるとともに、土石流等が発生し著しく荒廃した渓流において、新たに砂防堰堤等を整備した。
 また、災害対策用ヘリコプターによる上空からの被災状況調査を実施するとともに、土砂災害専門家による渓流調査を実施し、日光市長へ、被災した渓流の調査結果の報告及び警戒避難体制などへの助言を行った。


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