第I部 進行する地球温暖化とわたしたちのくらし〜地球温暖化対策に向けた国土交通行政の展開〜 

第3節 都市・地域づくりにおける地球温暖化の緩和に向けた課題

 都市やそれを取り巻く地域は、生活、業務、交通など多方面にわたる総合的な活動の場として、わたしたちのくらしや環境との関わりの基礎となるものである。第1節で取り上げた輸送は、第2節で取り上げた住宅や建築物が空間的にどのように広がるかという都市や地域の構造と密接に関係している。そこで、本節では、都市や地域の構造に関わる以下の3つの視点を取り上げ、地球温暖化の緩和に向けた現状と課題を整理する。
 1) 集約型の都市・地域づくり
 2) 緑地、水辺の保全・再生・創出
 3) エネルギーの面的利用の促進や未利用エネルギー等の活用

 都市や地域の構造の変化は、数十年単位の時間を要することから、今後の持続可能な発展のためには、将来を見据えた長期の取組みが必要である。そして、そのような息の長い取組みを続けていくためには、個々人のくらしの質や地域の活力、歴史、文化等との関係を常に意識し、それらくらしや地域の豊かさの維持・向上と環境負荷の軽減とを両立させていくことが重要である。

 

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