第II部 国土交通行政の動向 

第5章 競争力のある経済社会の構築

第1節 交通ネットワークの整備

1 幹線道路の整備

 幹線道路の整備は、昭和29年に策定された第1次道路整備五箇年計画以来、現在に至るまで着実に進められてきた。例えば、高速道路等の幹線道路ネットワークの整備は、高速道路のインターチェンジ周辺での工場の立地を促すなど、地域経済の活性化に大きく寄与するとともに、地方部における広域的な医療サービスの享受、災害等で幹線道路が途絶した場合の広域的な迂回ルートの確保等が可能となるなど国民生活の質や安全の向上にも大きく貢献してきた。
 高規格幹線道路・地域高規格道路を始めとする幹線道路ネットワークは、南北に細長く、山脈や海峡により地域間の交流が阻害されている我が国にとって重要な社会資本であり、安全・安心な国土形成のため幹線道路ネットワーク機能を確保することが重要である。
 
図表II-5-1-1 高規格幹線道路・地域高規格道路の概要、実績

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 また、諸外国では、例えば、日本と同程度の面積を有するドイツと比較すると、我が国では人口60万人以上の都市間の平均距離がドイツの約2倍であるのに対して、高規格幹線道路の供用延長はドイツの約2/3にとどまっている。中国は、我が国より26年遅れの63年に初めて高速道路が開通したが、既に45,339kmが開通し、我が国の30倍のペースで整備が進められている。
 
図表II-5-1-2 日本とドイツの高速道路の整備状況に関する比較

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図表II-5-1-3 高速道路整備水準の国際比較

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