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国土交通白書 2020

第2節 環境変化に対する国土交通省の取組み

コラム 海外で活躍する日本の質の高いインフラ

 世界には膨大なインフラ需要があり、我が国企業は世界各国において様々なプロジェクトに携わっています。その中で、低廉なライフサイクルコスト、相手国への人材育成・技術移転等を含めた総合的な支援、自然災害に対する強靱性といった、我が国が提供する「質の高いインフラ」が各国からの信頼を得るに至っています。

 例えばベトナムのビンズン新都市開発では、単に「つくったら終わり」という不動産開発ではなく、新都市と旧市街を結ぶバス交通の運行、商業施設の開発運営、地域コミュニティ活性化のためのイベントの開催等、日本で培った公共交通指向型都市開発(TOD)のノウハウを十分に活かした日本型の都市開発を実施し、現地から高い評価を得ています。

ビンズン新都市(ベトナム)におけるバス交通の運行
ビンズン新都市(ベトナム)におけるバス交通の運行

 また、トルコのオスマン・ガーズィ橋(イズミット湾横断橋)では、遠隔監視システムでの常時モニタリング・早期補修による維持管理コストの低減、地震や風振動対策に関する技術の導入等、我が国の優れたノウハウ・技術が活用されるとともに、現地への技術移転が図られています。

 国土交通省では、2017年(平成29年)に「JAPANコンストラクション国際賞(国土交通大臣表彰)」を創設し、我が国企業が携わり「質の高いインフラ」として整備された海外建設プロジェクト及び海外において先導的に活躍している中堅・中小建設関連企業を表彰することにより、「質の高いインフラ」の普及啓発にも取り組んでいます。今後も我が国の「質の高いインフラ」の海外展開を推進することとしています。

オスマン・ガーズィ橋(トルコ)全景
オスマン・ガーズィ橋(トルコ)全景