国土交通白書 2021
第7節 海洋の安全・秩序の確保
コラム 無操縦者航空機の飛行実証について
海上保安庁では、平成28年12月、関係閣僚会議において策定された「海上保安体制強化に関する方針」に基づき、海洋監視体制の強化を図っております。その一環として、無操縦者航空機の活用について検討を進めており、導入の可否を判断するための飛行実証を令和2年10月15日から約1か月間、海上自衛隊八戸航空基地において実施しました。
本実証で、全13回(約150時間)の飛行を実施しましたが、様々な状況で飛行させたところ、昼夜を問わず、かつ、有人機に比べて長時間飛行できることが確認され、有人機と同等またはそれ以上の監視能力を有していることを示すような結果が得られております。
また、本実証で得られた結果を精査したところ、無操縦者航空機は、海難救助、災害対応、広大な海域における犯罪取締り等の各種海上保安業務に十分に活用できるということも確認できました。
海上保安庁では、無操縦者航空機を導入するにあたって、関係省庁の協力を得ながら、有人機との業務分担、導入規模、具体的運用方法などについて、引き続き、導入を見据えた検討を進めております。
飛行実証で使用した無操縦者航空機
レーダー、可視、赤外線画像等監視の様子
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