
国土交通白書 2021
第5節 北海道総合開発の推進
■2 特色ある地域・文化の振興
( 1 )北方領土隣接地域の振興
領土問題が未解決であることから望ましい地域社会の発展が阻害されている北方領土隣接地域注10を対象に、「北方領土問題等の解決の促進を図るための特別措置に関する法律」に基づく第8期北方領土隣接地域振興計画(平成30~令和4年度)の下、必要な施策を総合的に推進している。
具体的には、農水産業の振興、交通体系の整備等を図る公共事業の実施や北方領土隣接地域振興等事業推進費補助金によるソフト施策支援など、隣接地域の魅力ある地域社会の形成に向けた施策、隣接地域への訪問客拡大に向けた取組みを推進している。
( 2 )アイヌ文化の振興等
アイヌ文化の復興・創造等の拠点であるウポポイ(民族共生象徴空間)は、令和2年7月12日北海道白老町に開業し、新型コロナウイルス感染防止対策を適切に講じながら、プログラムの充実や誘客促進等に取り組んでいる。引き続き、多くの人々がウポポイを訪れ、アイヌ文化の素晴らしさを体験し、民族共生の理念に共感してもらえるよう、年間来場者数100万人を目指してウポポイの適切な管理運営を行う。このほか「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(平成31年法律第16号)に基づき、アイヌ文化等に関する知識の普及啓発等を推進する。
図表Ⅱ-4-5-2 ウポポイロゴマーク

- 注10 根室市、別海町、中標津町、標津町、羅臼町(1市4町)