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国土交通白書 2022

第3節 脱炭素型ライフスタイルへの転換に向けた取組み

■2 脱炭素型ライフスタイルの取組み状況・意向

(脱炭素型ライフスタイルの取組み状況・意向)

 国民意識調査注58では、人々の脱炭素型ライフスタイルの人々の取組み状況と今後の取組み意向をたずねた。

 脱炭素型ライフスタイルのために人々が取り組んでいる項目については、エネルギー節約行動や消費財の長期使用、宅配の再配達の防止の取組率 注59が高く、比較的取組みやすいことがうかがえる。また、住まい方については、エコ住宅への住み替えや、再生可能エネルギーの利用への取組率に比して、LED照明の利用やヒートポンプなどの効率的な設備利用についての取組率が高い。移動については、電気自動車への買い替えなど効率的な自動車の取組率に比して、テレワークなどを通じた移動機会の低減、マイカーからバス・電車・自転車への移動手段の転換の取組率が高いなど、取組みやすさに差があることがうかがえる。

 一方で、今後の取組み意向(取り組んだことはないが、今後取り組む予定、取り組みたいものの具体的な予定はない)については、エコ住宅への住み替えや再生可能エネルギーの利用、電気自動車への買い替えなどの項目で高くなっており、人々の関心の高さがうかがえる。

図表Ⅰ-2-3-4 脱炭素型ライフスタイルの取組み状況・今後の取組み意向
図表Ⅰ-2-3-4 脱炭素型ライフスタイルの取組み状況・今後の取組み意向

注)n=1,229人の複数回答
資料)国土交通省 「国民意識調査」

 また、脱炭素型ライフスタイルに十分に取り組めていない理由として、4人に1人以上が「お金がかかるから」と回答しており、費用が課題の一つであることがうかがえる。

図表Ⅰ-2-3-5 脱炭素型ライフスタイルに十分に取り組めていない理由
図表Ⅰ-2-3-5 脱炭素型ライフスタイルに十分に取り組めていない理由

注)n=1,229人の複数回答
資料)国土交通省 「国民意識調査」

 また、世代別に脱炭素型ライフスタイル取組み状況を見ると、年代別では、60歳以上では、日用品等の消費財の長期使用や宅配の再配達の防止に取り組んでいる割合が比較的高い。一方、若年層では、脱炭素レジャーやマイクロツーリズム、再生可能エネルギーに取り組んでいる割合が比較的高い。

図表Ⅰ-2-3-6 世代別脱炭素型ライフスタイル取組み状況
図表Ⅰ-2-3-6 世代別脱炭素型ライフスタイル取組み状況

資料)国土交通省 「国民意識調査」

  1. 注58 国民意識調査の概要は、第Ⅰ部第2章第1節3コラム「地域の生活環境と地域住民の生活の質」参照
  2. 注59 ここで取組率は、「日常生活で(既に)取り組んでいる」、「取り組んだことがある・ときどき取り組んでいる」と回答した人を指す。