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国土交通白書 2023

第1節 国土交通省のデジタル化施策の方向性

コラム 街の価値の向上に向けたスマートシティの取組み(大手町・丸の内・有楽町地区)

 大手町・丸の内・有楽町地区(以下、同地区)は、日本経済を牽引する東京都心のビジネスエリアであり、日本の国際競争力を牽引していくためにも、先進的なスマートシティ化を推進している地区である。区域面積は約120haで超高層ビルが軒を連ねるため建物延床面積は約880ha(建設予定含む)、建物棟数は103棟(建設予定含む)となっている。世界でも有数の業務地区(CBD)であり、就業人口は約28万人、約4,300社が拠点を構えている。

 同地区では「Smart & Walkable」のコンセプトの下に、ロボットやモビリティが歩行者やくつろぐ人々を支援し共存するリ・デザインの都市像のあり方を検証するため、2022年度には完全遠隔監視・操作型自動搬送ロボットを活用した実証実験を実施した。公道を含む指定ルートを巡回しながら、特定の販売地点に停止し、無人でカプセルトイや飲料などを販売し、活用方策や実装に向けた課題整理を行った。

 フレキシブルな販売形態を試験的に実施することで、将来の実装形態に向けた知見を蓄積するとともに、都市OSとロボットの位置情報を連携し、ロボットのリアルタイム走行情報をエリア回遊マップアプリ「Oh MY Map!」で情報発信し、利用者の利便性向上についての検証も行った。

 今後について、同地区は、リアルタイムにデータを利活用することで、まちの創造性、快適性、効率性をさらに向上させ、同地区の価値を高めることを目指していくこととしている。

<自動搬送ロボット>
<自動搬送ロボット>

パナソニック ホールディングス(株)開発のハコボ®

資料)(一社)大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会