国土交通省ロゴ

国土交通白書 2023

第1節 国土交通省のデジタル化施策の方向性

コラム 住宅や住生活の質の向上に資する先進的なサービス
(IoT住宅への支援、国土交通省)

 IoT住宅において、消費者・生活者にとってメリットや魅力のある新たな機能やサービスが提供されるとともに、安全かつ安心して活用できるものであることが必要である。

 また、住宅関連事業者だけにとどまらず、医療・介護・警備・小売りなどの日常生活サービス事業者も含めた多様な業種間で、様々なものとサービスが消費者・生活者本位で結びつけられるものであることが重要である。

 例えば、高齢者等では、病気の早期発見を可能とすることで、長く健康かつ自立的な生活を送ることを可能とするため、健康状態に関するバイタルデータを自動的に取得し異常の早期発見に役立てる住宅・サービスの実現や、スマートフォンと連動することで、ドアや窓の鍵のかけ忘れの確認ができ、子どもや居住者の安全・安心の確保を可能とする住宅やサービスが考えられる。

 このほか、スマートメーターやHEMS(Home Energy Management System)注1などを活用した省エネルギー化・省資源化や、スマートキーを活用した宅配ボックスの設置による再配達率の低減なども先進的なサービスとして期待される。

 これらの取組みにより、住生活の質を向上させるとともに、子育て世帯・高齢者世帯など幅広い世帯のニーズに応える住生活関連の新たなビジネス市場の創出・拡大の促進が図られる。国土交通省では、健康・介護、少子化対策等に寄与するIoT技術等を活用した住宅の実用化に向けた課題・効果等の実証を行う事業に対して、支援を実施していく。

<IoT技術を活用した住宅の例>
<IoT技術を活用した住宅の例>

資料)国土交通省

  1. 注1 HEMSとはHome Energy Management System(ホームエネルギーマネジメントシステム)のことであり、家庭でのエネルギー使用状況の把握や、エネルギー使用の最適化を図るための仕組み。