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国土交通白書 2023

第1節 国土交通省のデジタル化施策の方向性

コラム 次世代モビリティとして期待される「空飛ぶクルマ」の実現に向けた取組み
(空飛ぶクルマ、国土交通省)

 「空飛ぶクルマ」とは、電動化、自動化といった航空技術や垂直離着陸などの運航形態によって実現される、利用しやすく持続可能な次世代の空の移動手段であり、都市部での送迎サービス、離島や山間部での移動手段、災害時の救急搬送などへの利活用が期待されている。

 国内外において機体開発が進められており、2021年10月に、(株)SkyDrive(日本)から我が国初となる空飛ぶクルマの型式証明注1申請がなされている。また2022年10月にJobyAviation社(米国)から、2023年2月にVolocopter社(ドイツ)から、同年3月にVerticalAerospace社(英国)から型式証明申請がなされており、国土交通省も各国政府と連携を図りながら審査を進めている。

 国土交通省では、関係省庁と連携して、「空の移動革命に向けたロードマップ」に基づき、2025年の大阪・関西万博での飛行開始に向けて、機体や運航の安全基準、操縦者の技能証明、離着陸場等の基準の整備及び、空飛ぶクルマの初期運航に必要な情報提供・モニタリング等を行うための施設整備等を進めている。

<空飛ぶクルマの例>
<空飛ぶクルマの例>

©SkyDrive

  1. 注1 型式証明:機体の設計が安全性基準、騒音基準及び発動機の排出物基準に適合することを国が審査及び検査する制度のこと。国は、機体の開発と並行して審査及び検査を行う。