
国土交通白書 2023
第1節 国土交通省のデジタル化施策の方向性
コラム 自律施工の実現に向けた産学官連携による技術開発の促進
(自律施工、土木研究所)
建設機械施工の自律化技術とは、オペレータの搭乗しない建設機械がセンサ等で周辺状況を把握し、把握した情報とあらかじめ与えられた作業指示を基に、建設機械を含むシステムが、全体あるいは一部を自ら判断し施工を行うことが可能となる技術であり、一人のオペレータが複数台の建設機械の監理を遠隔地から行うことができるものである(自律施工)。
現在、産学官の関係機関が各々、連携・共同して建設機械施工の自律化の研究開発や実証などを推進しており、ダムなどの一部の工事現場ではこういった技術の導入事例が見られ始めている。また、土木研究所では、自律施工技術の開発や普及の促進に資することを目的として、シミュレータと実機により検証可能な実環境で構成され、産学官がオープンに使用できる自律施工技術基盤OPERAの整備を進めている。
今後、建設機械施工が自律化することで、建設従事者の負担軽減、省人化につながるほか、建設現場の働き方改革や生産性の向上が期待される。
<自律施工のイメージ>

資料)土木研究所