
国土交通白書 2023
第2節 新しい暮らしと社会の姿
コラム 顔認証技術を活用したホスピタリティ向上(和歌山県白浜町)
南紀白浜エリアは、日本三大古湯に数えられる歴史ある白浜温泉と、真っ白な砂浜のビーチで有名な白良浜があるリゾート地である。このリゾート地で、ホスピタリティや利便性の向上を図るため、顔認証技術の活用に関する実証事業が行われている。
例えば、(株)白浜館が運営しているホテルシーモアは、一部の客室で顔認証による施錠システムを導入し、鍵を持たずに身体一つで客室ドアの開閉が可能となるとともに、ホテル内のレストラン・売店等の施設でも顔認証決済を導入し、財布を持たずに手ぶらで食事や買い物をすることが可能となる実証事業を、2019年より、地元空港や周辺施設とともに実施している(2023年3月末現在)。
この技術が実装されれば、例えば温泉やビーチに出かける際も、鍵や貴重品を持たずに外出できるので、置き忘れや置き引きなどを心配せずに、安心してレジャーを楽しむことができ、防犯面においても有益なシステムとして期待されている。
今後、このような生体認証を含むデジタル活用により、観光客への利便性の向上を目指すとともに、地域住民への利用促進による地域活性化が期待される。
<顔認証のイメージ>

<白良浜>

資料)(株)白浜館