国土交通省ロゴ

国土交通白書 2023

第2節 新しい暮らしと社会の姿

コラム XR技術を用いた体感型アーバンプランニングの取組み
(PLATEAU、国土交通省)

 行政機関やデベロッパーによる都市開発やまちづくりにおいて、開発側である行政やデベロッパーは住民参画を促進してきたが、複雑な都市計画の認知の難しさやコミュニケーションツールの不足といった課題があった。

 これらの課題に対して、神奈川県の政令指定市である横浜市では、3D都市モデル(PLATEAU)を活用し、目の前の模型の配置を変えたり、入れ換えたりすることで、VR空間内のモデルも対応して変化するタンジブルインターフェースの技術を用いたワークショップなどを開催して、市民にわかりやすいまちづくりの取組みを推進している。

 具体的には、タンジブルインターフェース内に「駒」を配置し、建物模型を移動したり、無くしたりすることで都市をダイナミックに検討することが可能で、さらにVRゴーグルを着用すると、実際に「駒」を動かした空間に入り込み、リアルに体験することが可能である。

 3D都市モデルのコントロールにタンジブルインターフェースを使用することで、年代やテクノロジーリテラシーに関わらず、誰もが3D都市空間をコントロールできるようになる。自ら手を動かして検討した結果が、VR空間に即座に反映されるため、参加者の持つ様々なアイデアを可視化することができる。

 今後のまちづくりを検討するうえで、行政やデベロッパーなどの開発側と住民を結ぶ実用的なコミュニケーションツールとして発展してくことが期待される。

XR技術を用いた体感型アーバンプランニングの取組み

資料)国土交通省