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国土交通白書 2023

第2節 循環型社会の形成促進

■2 循環資源物流システムの構築

(1) 海上輸送を活用した循環資源物流ネットワークの形成

 循環型社会の構築に向けて循環資源の「環」を形成するため、循環資源の広域流動の拠点となる港湾をリサイクルポート(総合静脈物流拠点港)として全国で22港指定している。リサイクルポートでは、岸壁等の港湾施設の確保、循環資源取扱支援施設の整備への助成、官民連携の促進、循環資源の取扱いに関する運用等の改善を行っている。

 また、大規模災害時に発生する災害廃棄物の迅速かつ円滑な処理を進めるため、災害廃棄物の仮置き場や処分場等としての港湾の活用可能性について関係機関等と連携して検討する。

(2)廃棄物海面処分場の計画的な確保

 港湾整備により発生する浚渫土砂や内陸部での最終処分場の確保が困難な廃棄物等を受け入れるため、海面処分場の計画的な整備を進めている。特に大阪湾では、大阪湾フェニックス計画注2に基づいて広域処理場を整備し、大阪湾圏域から発生する廃棄物等を受け入れている。また、首都圏で発生する建設発生土をスーパーフェニックス計画注3に基づき海上輸送し、全国の港湾等の埋立用材として広域利用を行っている。

  1. 注2 近畿2府4県169市町村から発生する廃棄物等を、海面埋立により適正に処分し、港湾の秩序ある整備を図る事業。
  2. 注3 首都圏の建設発生土を全国レベルで調整し、埋立用材を必要とする港湾において港湾建設資源として有効利用する仕組み。