
国土交通白書 2024
第1節 国土交通分野の現状と方向性
コラム 群マネモデル地域について(山都町・東広島市)

●事例① 広島県・安芸太田町・北広島町<広域連携(垂直)>
安芸太田町と北広島町では、人口減少に伴う職員数の更なる減少やベテラン職員の退職による技術継承の課題等、インフラメンテナンスを含む行政サービスの維持が困難な状況となっている。そのため、将来にわたりサービス水準を維持していくため、群マネのモデル地域として、県・2町の管理者の枠を越えた持続可能な取組み・実施体制の構築を目指している。具体的には、道路管理業務全般(維持・修繕、除雪、緊急対応等)を対象とし、県・町の一括発注等も含めた効率的・効果的な業務実施のあり方を検討することとしている。


空から見た北広島町市街地

三段峡(安芸太田町)


●事例② 秋田県大館市 <多分野連携>
秋田県大館市では、市の技術職員の減少や災害業務の増加に伴う事業者側の体制不足等が課題となっている。これまでに市内の一部地域で道路や普通河川、公園等の分野横断的な包括的民間委託を実施し、一定の効果が得られているものの、受発注者それぞれの経験不足による事務負担増加等、課題も浮き彫りになったところである。これらの知見を踏まえ、群マネのモデル地域として、包括的民間委託のエリアや分野の拡大とともに、DX技術の導入や民間ノウハウの活用等も進め、メンテナンス業務のさらなる発展に向けて検討を進めている。


秋田県長根山から見た大館市街地

冬期の排雪状況



資料)国土交通省